マタガミのエコロッジの続きです。
このエコロッジは、モンレアルのL'OEUF s.e.n.c.という会社が係わったようです。http://loeuf.com/fr/projet/ecolodge-lac-matagami
建設費などが3 100 000カナダドルかかったようです。(1カナダドルを80円くらいと考えると、248000000円、つまり、2億4千8百万円くらいになるのでしょうか。)
マタガミの2010年度の予算が、4 600 000 カナダドル(1カナダドルを80円くらいに考えると、368000000円、つまり、3億6千8百万円くらいになるでしょうか)なので、いかにマタガミの町(ヴィル(ケベックには市町村の区別が無いのですが、町と書きますね))がこのエコロッジに掛けたか、分かると思います。
L'OEUF s.e.n.c.(発音は「ルフ」みたいな感じです。OEUFは「卵」という意味もあります)という会社のサイトのページには
http://loeuf.com/fr/projet/ecolodge-lac-matagami
このエコロッジの構想から実現までが説明されています。
それによると、マタガミは、マタガミ湖畔に自然にやさしい宿泊施設(住宅)のようなものを建てたかったようです。「自然にやさしい」とは、具体的には、環境を尊重した宿泊施設の開発、自然保護の行き届いた環境での野外活動と研究観察を主眼においたエコツーリズム市場に参入できるような、ということのようです。エコロッジのデザインはRobert Boyle(ロバート・ボイル)氏の協力によりできたそうで、マタガミ湖に突き出た半島に、本館と、何棟かの小屋とテントが建てられました。本館は、湖に突き出た(半島の)先端に建てられ、小屋とテントは、半島の先端から離れた、湖畔のあちこちに建てられました。
本館は、大食堂・(調理道具などの完備した)キッチン・バーとテラスからなっています。本館には、店・事務所・マルチサービスのコーナーがあります。
この建物のデザインは、平屋の(一文字に)長い建物で、わずかに湾曲した(緑色の)屋根で覆われています。その屋根から垂直方向に太陽パネル・展望塔・換気口を兼ねた部分(この記事では「展望塔」と呼びますね)が突き出ています。
本館の中心は、この展望塔の真下にあります。大きな暖炉があり、長い階段でテラスに行ったり、さらにその先にある湖の波止場に行ったりできるそうです。その波止場では水上機の発着が可能だそうです。(マタガミには車・飛行機で行くことができますが、飛行機と言っても、飛行場に着陸する普通の飛行機と湖に着水する水上機の両方を指します。水上機の利用はけっこう盛んです。)
そのほかに、本館と小屋・テントを結ぶ小道が整備されているそうです。
小屋は周囲の森に溶け込んでいるものの、トイレなどの設備・薪ストーブ・蚊よけのついたポーチがあるそうです。
小屋は、森林環境に与える影響を最小限に抑えるために、建物はプレハブで、基礎は基礎杭だそうです。
テントについては、Richard Kroeker(リチャード・クルーカー)氏の協力のもと、たわめた木材で作ったそうです。
エコロッジ・小屋・テントのインフラ設備は、長期的使用に耐えるようにできているそうです。
例えば、エコロッジに必要な電力はエコロッジの水力発電施設で自家発電するようになっているそうです。汚水は、浄水機能のある湿地ゾーンで自然に処理されるようになっているそうです。
こういうわけで、マタガミのエコロッジに宿泊すれば、できるだけ持続可能な方法で、できるだけ環境を尊重した建築物内で、ケベック北部の手付かずの自然の美を楽しむことができるのだそうです。
ということで、エコロッジの紹介は今回で一休みです。
読んでいただきどうもありがとうございました。
マタガミについては、ブログの記事で再び取り上げることがあると思いますが、今回のエコロッジの記事で、ひとまず終わりにします。
この後は、ケベックの2012年の選挙について少し述べた後、ケベックの北部にいる先住民族を簡単に紹介したいと思います。(ケベックの選挙(とくにケベック北部関連)について知りたいと言う感想が多いのです。)
では、本日もご訪問どうもありがとうございました。
皆様の一日が有益で楽しいものでありますよう、心よりお祈り申し上げます。
次回のご訪問を楽しみにお待ちしております。
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では、今回も、写真がないので、シブガモの写真を載せたいと思います。
シブガモ Chibougamau はケベック北部最大の町(ヴィル:ケベックには市町村の区別がありません。全てヴィルです。)で、人口8000人ほどです(現在7000人台になったようですが…)。周囲に先住民族が住んでいる上(こちらについても後で紹介する予定です)、40キロほど離れた場所にシャペ Chapais という町があるので、実際の人口よりも町自体は栄えているように見えると思います。
この町には、病院(ケベック北部唯一の病院です・診療内容は限られています)・診療所・ゼラーズ(大型量販店です。Zellers:ターゲットTargetの買収により来年に閉店予定です)などがあります。特記すべきは、同じようなタイプの店が二軒あることがある、ということです。
ケベック北部の町には、各町に、ひとつのタイプにつき、一軒ずつ店がある、ということが多いです。つまり、スーパーマーケットも薬局もホームセンターもそれぞれ一店舗だけ…という感じで、「その店にとある商品がなかったら、その町にその商品はない」という感じです。それに比べると、シブガモにはスーパーマーケットが二軒、ホームセンターも二軒あるので、とある商品を探しているときに、一方の店になくても、もう一方の店にはあるということがあります。こういうことは、また記事にしたいと思います。日本ではなかなか実感できないことだと思うので、面白いのではないかと思います。
さて、シブガモには、「ケベック北部の首都」 Capitale du Nord などという呼称もあるようですが、ケベック北部のほかの町からは異論もあるようです。(ケベック北部の町は、どれも小さいですが、皆、自分の町が一番だと思っているようなので、どれが中心とはなかなかいえないようです。シブガモが人口から見て一番大きな町である古都には変わりがありませんが。)
ということで、シブガモの写真です。
町の大通り沿いの一部です。
政府関連の組織(特に経済開発関係)が多く入っている建物です。向かいに郵便局や図書館があるので、郵便局を次の写真で載せます。
郵便局 Postes Canada です。
日本へは、EMSでも航空便でも、普通の手紙のようなものなら、10~14営業日程度で着くようです。(早いときは5営業日程度で到着する事もあるようですが…)
EMSで送るほうが到着がとても早いと思いがちですが、それほどでもないです。
一番最初の写真に写っている建物の隣、郵便局の真向かい辺りにある建物です。
Ministère des resources naturelles et de la faune(ケベック政府の天然資源・野生動物省が入っています。)
シブガモの町役場(Hôtel de ville :発音は「オテル・ドゥ・ヴィル」)です。今度正面から撮影しますね。
町役場の向かい・郵便局の隣にある公園です。この公園についても、また後で話題にしたいと思います。
公園の隣(郵便局側ではない隣ですね)にはミニゴルフ場や、テニスコート、家庭菜園などがあります。
この町は village-relais (ヴィラージュ・ルレ)に参加している(詳しくはまた後で)ので、この町には24時間営業のレストランなど長距離の旅をする人たちにとって必須の設備が整っています。
ヴィラージュ・ルレの青い標識がそのしるしです。
では、皆様の一日が楽しいものでありますよう、心よりお祈りしつつ…
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